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姫と紫煙の蝶

第5章 幼馴染みと思い〔前編〕



†視点転換†

「む~……」

夜、ノドが渇いたから、水道を目指した

《―。俺は―――。例えば―――ね》

「?」

不意に声が聞こえたので、覗くと……


「(彩菜様?それに……)」

彩菜様と盲目の人が、話をしていた

とても、楽しそうにとは言えない

むしろ、緊張感がはしる


「(何の話、してるんだろう……)」

話を聞こうにも、なかなか聞こえない

そんな時、話は何やら終わりそうで、彩菜様は盲目の人に、


「お前に、アイツは倒せない。永遠にな」

ゾクッ――――……

彩菜様は、盲目の人にそう言いながら、冷たい目を向けていた

色葉の知る彩菜様ではなかった


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