第4章 桜刀と盲目侍
似蔵と別れた後、彩菜はイラ立ちを感じていた
「あの男、本当何のよ!!」
あの男――似蔵は、少なくとも晋助を崇拝していた
常に、晋助の隣に
と考えて、血縁者である彩菜が目障りだったのであろう
「まあ、晋助もアイツに対して、特別視してるみたいだし」
彩菜は、晋助の事は誰よりも分かっていた
だから、似蔵に言われなくても、晋助が銀時に対して、特別な感情を抱いていたのは、分かっていた
「(それにしても、銀時と交えたとはね……)」
彩菜は、銀時と刀を交えたと言う似蔵の言葉を思い出した
クスッ――――……
「………一睡の夢、一理間違えれば、儚げや」
彩菜は、それ以上は何も言わずも、自分の部屋に戻った