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姫と紫煙の蝶
第1章 高杉の姫様
深夜の料亭
辺りは暗く、月明かりが差し込むぐらいだ
「はあ?江戸に行く?」
その料亭で、キョトンした声を出す女
「けど、何でよ?江戸に行ったら、此処より狗(イヌ)が煩いわよ?」
女は、突然の発言に疑問を抱いた
すると、相手は
「近々、江戸で祭りがあんだよ。その祭りに天下の将軍様が参られるんだ」
と言い、ククッと笑った
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