第2章 【赤黒黄】覗き見【緑】
【おまけ◆緑間side】
(や、やっと終わったのだよ……)
結局全てを見てしまった俺はようやく緊張を解いた。
知らず知らずのうちに肩に力が入ってしまっていたらしく疲労を感じる。
そんな中息を吐き、音をたてずにドアを閉めようと手を伸ばしたその時……突然横から気の抜けた声が聞こえた。
「あれ〜ミドチン何やってんの〜」
「!!む、紫原!青峰まで!何故いるのだよ!」
「何故って……写真集忘れたから取りに来たんだよ」
「俺はさっき買ったお菓子をロッカーに入れておこうと思って〜」
やめろ声を出すな!って、自分が大きな声を出しておいてそう思う俺。
中の奴らにバレるのではないかとヒヤヒヤしてたまらない。
が、そんな事頭から抜けてしまうのである。
紫原のせいで。
「あれれ〜ミドチ〜ン、なんか股間膨らんでな〜い?」
「あ?ああ確かにな……って、何でだよ?!」
「膨らんでないのだよ!!」
「いーや膨らんでたぜ!何やってたんだよ緑間!」
「だから膨らんでないのだよ!」
「まさか1人で抜こうとしてたんじゃねぇだろうな」
「え〜部室前で〜?ミドチンって結構変態だったんだね〜」
「違うのだよ!!!!」
この日から暫く、青峰と紫原からは変態扱いをされるようになってしまった。
今後覗き見は絶対しないと心に誓う。
【おまけ終わり】