第1章 一人の夜
「今度は俺」
そういうと才蔵さんは、私の足を取り、
さらに固く大きくなったものをあてがい
一気に挿入する。
そしてはじめはゆっくりと、
そしてだんだん早く律動を始める。
ああ、やっぱり私はこれが一番気持ちいいかも…。
嬉しさと気持ち良さから声を出してしまう。
「いいね。
お前さんの声をもっと聞かせて」
意識していなくても自分ではどうしようもないくらい声がでてしまう。
才蔵さんの動きが続く。
「あやね、あやね、好きだ…」
あ、名前呼んでくれた…。
律動は続く。
後ろもいいけれど、才蔵さんの顔が見える正常位が好きだ。
薄目を開けて才蔵さんの顔を見る。
才蔵さんは目を瞑ってる。
いつ見てもきれいな顔、そして男なのになんとも色っぽい。
でもそんなことを考える余裕はだんだんなくなってきた。
律動から与えられる刺激が体全体に広がってくる。
私は体をのけぞらせ息遣いが荒くなる。
ああ、ああ、もう少し、あと少し…。
「あやね、あやね…俺…」
「ああん、才蔵さん、イキそう…」
「俺も…、あやね、一緒に…」
「はぁあん、んん…」
そして私も才蔵さんも果てた。
才蔵さん自身が私の中でビクビクっと小刻みに動いた。
息を荒くした才蔵さんに耳元で囁かれる。
「これからしばらくは一緒にいられるから。
もうあやねに寂しい思いはさせないよ。」
「はい…。そばにいてくださいね。」
「夜も、自分自身で慰めたくなるようなことはしないからね。」
「さ、才蔵さんのバカー!」
私は嬉しさと恥ずかしさで頬がほてるのがわかった。
才蔵さんの胸に顔を埋めて顔を隠した。