第4章 牛島若利 〜告白の方法〜
恥ずかしそうに俯いて小さく頷く。
その仕草も、声も、全てが刺激的に俺をくすぐる。
「その、つまり、OKと言う事でいいのか?」
『はい、先輩。』
「今から、は俺の、、、彼女というわけだな。」
『あの、、はい。、、よろしくお願いします!』
安心し我に帰ると、彼女の両肩を強く壁に押さえつけたままだった事に気付き慌てて離れた。
「すまない、あまりに緊張していて、忘れていた。痛くないか?」
『ふふふ。大丈夫ですよ!先輩も緊張する事あるんですね。』
「試合の時よりも緊張した。」
ふと、彼女が俺の手を掴む。
小さな手にきゅっと握り締められ握り返すと、先程までとは違う腹の中がじんわりと温かくなるような、そんな幸福感のようなものが入り混じった緊張に満たされていく。
が俺の前で笑っている。
優しく手を引いて引き寄せると、彼女はいとも簡単に俺の腕の中に収まる。
少しづつ近ずく顔と顔。
伝わってくる心臓の音。
お互いの吐息。
そして、
重なる唇。
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「ちょっっ!牛島、しょっぱなから壁ドンしたのかよ!?、、、マジうけるんですけどっ!」
牛「何がおかしい。お前らが押せと言ったのだろう。」
「押せってゆーのは、マインド的な?パッション的な?なんつーかそーゆう意味だべ!」
「壁ドンからの告白だろ!?妹の少女漫画にそんなシーンあったわ。」
「さすが絶対王者、彼女の作り方も豪快だな。」
end.