第9章 (サンジ、ロー、ゾロ、分岐、後編、一部18禁)
足が勝手に動く。店の外に出て家の方向に歩き始めた。
「こっちが終わったら家の方に来い」
「「アイアイ キャプテン!」」
一言も話さないままに自宅に着いたが、手荷物を持っていないためにカギを開けることができない。
ローを振り向くと店で手渡した軽食の残りを食べながら、手にしていた剣を抜きはじめていた。
「え、あの?!」
「どいてろ」
その言葉に体がまたもや勝手に動き、ローの後ろに移動した。
一体なにをされたというのか。先程『かけた』と言っていたのは洗脳の類いなのか?りんの頭の中を色々な考えがぐるぐると回る。
バーンという派手な音で我に帰ると、アパートの自宅のドアが部屋側に倒れている。
「うあっ」
「支度しろ。まぁ全部もって行くならそれでも構わねぇが」
ローは刀を鞘にしまいながらいい放つ。
そうしてそのまま部屋の中へ入ってしまった。
「あ?支度しねぇのか?なら中に入ってオレの相手をしろ」
「ちょっとローさん、あなたどうして…」
あとを追い、部屋に入る。
剣を放り、ドカリとソファに勝手に座ったローは
姿勢悪く行儀もわるく、合わせて買った低いテーブルに足を乗せた。
「二度も言わねぇよ面倒くせぇ」
腕を組み、早くしろとばかりにギロリとりんを見やるが動く気配がないとわかると
「いいのか?それなら俺の相手しろ」
「え?相『わかりました』」
また口が勝手に動く。そしてローの隣、ソファの空いていたスペースに座ってしまった。意識的にではなく、しかし流れるように。
「…体の方がかかりはいいのか。」
フンと不機嫌に鼻をならしたローは
思い直したのか、組んでいた腕を外し開いた。
まるで『膝の上にのれ』といんばかりに。
「こい」
「っ」
りんの体は少し身を寄せただけで、膝に乗ることはなかった。
(あれ?拒否出来た?)
ローもそれに気付き、再度命令した。
「オレの膝の上に、オレと向かい合うようにして、跨いで座れ」
「あっ」
今度は動く。りんの体はゆっくりと跨ぐと腰を落とした。
「…『かけた』時は細かく言わねぇと思い通りにならねぇな」
りんの右太腿に自身の左手をのせ、右手はくびれを下から掌全体で味わう。
「目はオレと合わせろ。…そうだ」
ローはりんの行動を細かく命令して、動かし始めた。