第1章 (現パロ、サンジ)
駅に降りるとりんの祈りは虚しく、
雨がふり始めていた。
(あぁ、もう!)
会社を出る前の自分に対してイラつきながら
タクシー乗り場に向かう。
するとカバンの中からスマートフォンが着信を報せる震えを感じた。
「わ、なになに?」
まさか、仕事でなにかやらかしただろうか?と不安になりながら慌てて取り出す。
画面を確認すると、同棲中の彼氏からの着信だった。
「もしもし、サンジ君?」
『りんちゃーん、おかえりーぃ!貴女のナイトが迎えに来たよーん♪』
「えっ」
プァンっと車のクラクションが聞こえたので振り向くと
青い車の運転席からサンジがひらひらと手を振っていた。