第4章 (ロー、シャチ、とりあい?)
夜の宴では船員達が代わる代わるローの横にいるりんに名前を呼んでくれといい、舌足らずに呼ばれては嬉しさを噛みしめていた。
ただ、難しいのもあったようで
「べ、ポ!」
「…ぶぇ?ぶ、え、……うぅ。」
「ぺ、ン、ギ、ン」
「へ、ぺ?…ぺ!ん!ぎん!ぺん!ぎん!」
「ペンギン」
「ぺん!ぎん!」
「合わせて!」
「ぺん!ぎん!」
力入ってるなーとペンギンが苦笑する一方で、べポはショボくれていた。
「難しいのかなぁ」
「りんをあせらすな。ゆっくり慣れていけばいい」
ローはりんを抱えると宴を後にしようとする。
「ロー?」
「お前は寝る時間だ。また明日な」
「うー」
船に来た頃よりだいぶ重くなったりんをローは寝室へ運ぶ。
運びながら、問いかけた。
「りんにとって、おれは『王子さま』だったのか?」
「ん」
「『二人はいつまでも幸せに暮らす』のか?」
「ん!」
そうかと呟き、笑いながら言った。
「じゃあ『誓いのキス』をしないといけないなぁ?」
その言葉にりんはパァッと明るい笑みを浮かべ、ローの頬にキスを した。
くすくすと、ローは笑う。
「そっちじゃねぇよりん。…こっちだ」
ローはゆっくりとりんの唇を合わせる。
その瞬間、
「ああぁっ船長!おれのりんになにするんスか!てゆーかロリコンすか!」
「…ちっ。シャチか」
追ってきたシャチに舌打ちしながら訂正してやる。
「こいつは少なくとも16、17は越えてる。今までの環境が悪くて発育出来ず幼く見えるがな。だからおれはロリコンじゃねぇよ」
「見た目的に犯罪!おれの方がまだ年の差無いように見えますよ!だからおれの!ほーらりん。にぃちゃんと一緒に寝ようなー?」
「昨日も一昨日もお前のとこだったじゃねえか。今日はおれのところだ。そうだろりん?」
大人気ない会話にりんはニコニコしている。
そんな三人の後ろ姿をみながらペンギンは
呆れたような、困った笑みを浮かべた。
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とりあえず書きたいシーンだけ書きました。
うーん、やっぱりいつか全部書こうと思います。