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ONE PIECE短編(仮)

第4章 (ロー、シャチ、とりあい?)


シャチに連れられ、女…というには幼い娘が食堂までやって来た。
「せーんちょー。どうどう?髪染め、上手くいったと思いません?!」

その声に、コーヒーを飲んでいたローが振り向く。

「……あぁ、似合うぞりん」

肩の辺りで切り揃えられた闇色に染まった髪と白すぎる肌のコントラストが、綺麗だなと素直に思う。
伸び放題だった前髪も整えられ、赤色の瞳が見える。
りんと呼ばれた娘が首を傾げる。

「りん、お前の名前だ。名前がないと生活しづらいだろ?」

更に首を傾げるが反対にシャチが喜んでいる。

「りん!可愛い名前だ」
「今度から名前を呼ばれたら反応するんだぞ?」

こくりと頷いたりん。

「髪染め終わったんだな」

ペンギンが、食堂に入ってきた。

「ペンギン!りん似合うだろー?」
「そうだな。……その子の名前か?」
「ああ、船長がつけた」

そうかと呟き、ペンギンはりんと目線を合わせるために体を屈めた。

「りん?髪、似合うぞ。………ところでなんでその色なんだ?」

その言葉にりんはローの事をチラリとみてから、身を隠すようにシャチを回り込んだ。

「…なんだ?おれとお揃いなのか」

その様子にクルー達はにこやかに笑った。
シャチの影からの様子を伺うりんにローが立ち上がりながらいう。

「さぁ、終ったなら次は勉強の時間だ。来い」
「おー、頑張るんだぞーりん」

シャチがりんの染まったばかりの頭を撫でると
気持ちよかったのかぎゅっと抱きついた。

「おあ!初めての反応だ!」

それにローは

「拾ってきたのはおれなのに、どうしてそうもシャチになつくんだ?」
「いやー、妹が出来たみたいでうれしーっすね!裸の仲だもんなーおれら」
「あ゛?」

ドスの効いた声にペンギンは静かにローと距離をとる。
りんの腕を引きながら。

「髪染めるついでに一緒に風呂はいったんすよ!髪洗い流すのにちょっと暴れて大変だったんs『Room!』」

ブゥンッと青いサークルがひろがり

「んぎゃああああああ!」

ペンギンはりんの目をしっかり隠していた。
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