第3章 真面目さん
こんにちは、ゆいです。
いま、一さんの部屋で逢引き(デート)中です♡
最近、いろいろあって、新撰組は大忙しで女中の
私はただ皆の帰りを待つのみだから・・・
…でも、今日一さんが、
「今日は暇がもらえた・・・。
一緒に過ごさないか?」
と、聞かれた時、
うれしくて、キュン死にするかと思いました・・・(笑)
なんて事を思っていると一さんが
「寒くはないか・・・?」
と、聞かれたので
「あ・・・大丈夫ですよ・・・」
と返答した。
そこで、思ったこと・・・
なかなか会話が進まないっ!
だから、私は刀について一さんに話を振った。
「そっ、そういえば、沖田さんが菊一文字(きくいちもじ)
を手に入れたって、聞いたんですけど・・・」
「そういえば、いっていたな・・・」
「へぇ。菊一文字かぁ。今度見せてもらおう。」
「そうか、菊一文字は珍しいうえに、刃がきれいだからな
総司は、部屋に飾るらしい。」
「そうなんですか」
一さんは刀が大好きだから、気まずくなったら
いっつも、刀の話をしてる。
珍しく、一さんが喋りかけてきた。
「俺たちがいない間、屯所(とんしょ)には
変わりはなかったか・・・?」
「あー。すんごく、静かでした。」
「そうか、ゆいには変わりはなかったか・・・?」
「はいっ。」
輝かしい程の笑顔で言ったのだが、
何故か一さんは肩を落としておちこんでいた。
「はっ一さんには変わりはありませんでしたか?」
「・・・お、俺は、その、ゆいがいなくて
淋しかった・・・」
「(死亡確定※死因、キュン死に)・・・」
あ、そういうことか・・・納得・・・
一さんは、淋しかった・・・。共感してほしかったのか?
「・・・あ、その私も淋しかったです・・」
と言うと、一さんは ぱっ と顔をあげて私を見た。
・・・この時だけ、一さんが子犬に見えてしまった
・・・この展開は・・・