第2章 2
私はどうするべきなのだろうか。
このまま帰ればまた普段どおりに光と話せるだろうか?
いままでずっと、友達だと思っていた人からの突然の告白に戸惑うばかりだ。
きっとこれも、決着をつけるべきなんだ。
私が雅臣に求めたように、光も私に求めている。
そんな気がする。
「…光。光がそんなに思いつめてたなんて気づかなかった。…いや、気づかないふりをしてた。
…どんなに自分勝手と言われようと
私は光を幸せにできない自信があるし、
光は私を幸せにできない予感がしてる。
お互いが生ぬるく幸せでいるには、友達として…
私はあなたを友達として迎えたい。
それは昔から、今も、これからも」
光の表情は長いウィッグに隠れて見えない。
「…ありがとうね。ジュン。
さすがにそこまで言われたらアタシもこれから先
希望を持たずに歩いていけそうよ。
…アタシはアンタの友達。ありがとう。
でも、いまは気持ちの確認ができても整理がつかないから、もう帰ってくれ。
絶対また、連絡するから。
…また、こうやってお酒を飲んで、生産性のない会話、しましょう?」
光は絞り出すように掠れた声で言った。