第2章 2
雅臣と絵麻ちゃんに見送られ、サンライズ・レジデンスをあとにする。
すると、帰り道の方から見慣れた姿がみえた。
「や、右京。久しぶり。仕事帰り?」
「ジュンさん。お久しぶりですね。ちょうど仕事帰りです。野菜、持ってきてくださったんですか?」
「うん。いーっぱい。絵麻ちゃんに任せてあるから、
詳しくは絵麻ちゃんに聞いといて。ついでに出来た料理の写真、送ってくれると嬉しいな」
「お安いご用です。いつもありがとうございます」
右京が礼儀正しく腰を折って礼を述べる。
「いーえ。よろしく頼むよ。
…あ、そういえば光っていまどうしてる?」
「光ですか?光ならつい最近日本に帰ってきて、
最近はちょくちょくうちにも顔を出していますよ」
「そっか。ありがと」
「…どうかなさったんですか?」
右京が不思議そうな顔で私を見つめる。
「やだな、乙女同士のやり取りに首を突っ込む気?」
私がそういうと、右京はすこし嫌そうな顔をしたが、すぐに首を振った。
「そうですね。失礼しました。ではまた」
「うん、まったねー」
ヒラヒラと手を振り、右京を見送る。
サンライズ・レジデンスに入っていくのを見届けると、
携帯を取り出して光に連絡をとった。