第7章 勘違い。
女の子達の視線に耐えれず
離れようとしたのに
渋谷くんの手が私の手を取った。
男の子と手を繋ぐのに
慣れてへんから
もう心臓がバクバク言ってて…
この繋がれた手が
周りから見えてへん事を
祈るしかない。
渋「今日は傘持って来たか?」
「えっ、あ、は、はい…」
渋「ほんなら帰り降ってたら入れて貰うわ」
「や、あの、昨日借りた傘…持って来てますけど…」
渋「あー、あれは…」
錦「横山くんの傘やねん!すばるくんな、雨の日は怠いからって絶対に自分で傘持たへんねんで!」
「え…?」
思わず、渋谷くんを見る。
そんなの聞いたら
余計に分からんくなった。
何を目的としてるのか。
傘を持たないのなら
昨日の出来事は
一体、何やったんやろ…