第7章 勘違い。
目を合わせようと
覗き込んで来るから
合いそうになる前に
目線を逸らす。
そんなやりとりをしばらく続けた。
渋「いつまで避けんねん」
「い、いつまででもです。し、渋谷くんと目を合わせたら石になっちゃいますから」
渋「メデューサやん、俺」
なんて笑ってる声がしてるけど
あながち間違ってへんからね。
初めは恐怖から来る緊張で
ガチガチに固まってたもん。
めっちゃ怖いからね、ほんまに。
近付くな話しかけんなオーラが凄い。
渋「それよか、まだ休みか?友達」
「はい。あと1日休むそうです」
渋「ほんなら音楽室やから」
「へ?」
意味が分からず
振り向いたら「目合わせてるやん」と笑った。