第7章 勘違い。
「ふぅ…」
お風呂に浸かり疲れを解す。
外からは雨の降る音がしていて
このまま明日の昼まで降るみたい。
渋谷くん、どうするんやろ?
傘借りてもうたし…
それに肩だけとはいえ濡れてたから
風邪引いちゃったら、どうしよ。
めっちゃ申し訳なくなって来た。
「ん"~…」
口までお湯に浸かり
ぶくぶくする。
朝一番で傘を返しに行けたら良いんやけど
家、教えてくれんかったし…
風邪引かせてもうたんなら
お見舞いの品持参で謝りに行かなね。
「……………」
そもそも、なんで傘貸してくれたんやろ?
貸したら自分が困るのにね。
あと、はよ帰ろうとか言うて
図書室に来た理由も分からんのやけど。