第4章 勢揃い。
そりゃあ即答しますよ、大倉くん。
だって周りに居る女子の"あいつ誰?"みたいな目線があちこちから背中に突き刺さってる。
身分がバレてしまう前に
今すぐ立ち去らなくては…!
大「なら、俺の傘入るー?」
「結構です、大丈夫です、さようならっ!」
と、頭を下げたら走り去る。
あの人達の傘に入ろうもんなら
それこそもう命は無いも同然。
凄い人気あるから渋谷くん達。
いつの間にか出来ている
この女子の集まり。
それはもう女の私からして
羨ましくなるくらい
綺麗やったり、可愛かったり…
「大倉くん達から話しかけられるなんてえぇなぁ…」
「私も話しかけられたーい」
ふと聞こえた複数の声に
走る速さを緩める。
渋谷くん達と話ししたい、とか
友達になりたい女の子は
何人も居るんやからさ
別に私じゃなくても
えぇような気がするんやけど。