第1章 後ろの席の彼。
とりあえず
思い返してはみたものの
原因はさっぱり分からず。
喋った事がない=関わった事もない、という訳でもあり…
もしや、私の頭が邪魔で
黒板が見えないとか…?
せやったら
これからは首を曲げて授業受けなきゃ。
って、待ちーよ。
渋谷くん、背は…高い方やないけど(失礼)
見えん事は無いって。
私よりは絶対高いもん。
なら、やっぱり…
金出せや、が正解?
授業中にカツアゲとか…
凄過ぎて、渋谷くんって呼べない!
渋谷さん、もしくは渋谷様!
渋「………なぁ、って」
振り向かない私に
とうとう痺れを切らしたようで。
声がね、めっちゃ怖いんやけど…
これは反応しないと、椅子ごと蹴り上げられてまうかもっ…!
えぇい、こうなったらどうにでもなってまえー!!!
「はっ、はいっ」
と、覚悟して
勢く後ろへ顔を向けた。