第9章 好きなタイプ。
増「気を付けて帰れよー」
気怠そうに教室を出てく担任。
昼休みを終え
5限目も6限目も終わり
とうとう放課後。
賑わう教室内。
香「〜」
「あ、ちょっと待っ…」
席を立てば
手首を掴まれる。
それをするのは
もちろん、渋谷くんで。
振り返るといつもの如く「どこ行くねん」と止められた。
渋「俺を置いてくんか」
「え、や…」
渋「昨日、約束したやん」
約束…というか断る隙を
くれんかったのは
渋谷くんやんか。
出来れば一緒に帰りたい。
やけど、私は香絵ちゃんと
昼休み出来なかった
ガールズトークをしたい訳で。
「ごめんなさい…今日は、」
断りかけた私の声は「すばるくーん、行こ!」という嬉しそうな錦戸くんの声に消された。