第9章 好きなタイプ。
向けられていたスマホが片付けられてく。
初めての恋は実らない。
前に読んだ
恋愛小説に
書いてあった言葉。
ほんまなんやなぁ…って
今、その言葉を
痛感してるところ。
チクチク、と痛む胸。
この痛みが私の恋の結果。
なんで片想いってあるんやろ。
好きになるのは簡単なのに
好きになって貰うって
難しいんやね…
これ以上怒らせないよう何も言わず
開けたままのお弁当を見つめる。
「(席、移動せな…)」
香絵ちゃんが近くに居た方が
渋谷くんも喜ぶやん。
そう思って、お弁当を閉じようとした時…
丸「すばるくん、めっちゃ顔真っ赤やん!」