第9章 好きなタイプ。
アレでもなけりゃあ
トイレでも無いんやけど…
飛び出した手前
なんか戻りにくい。
廊下をウロウロしてると
いきなり行きたくなったから
近くのトイレに入る。
中では鏡の前で女の子が2人
髪を弄りながら会話してて。
手前に居る凄い美人な女の子の後ろを通った時…
「渋谷は私のやから取んなよ」
なんて声に思わずドキッとした。
恐る恐る2人の方をチラ見すれば「取んなよとか怖っ」と隣に居る子が笑ってる。
びっくりした…
自分に言われたんかと思ったわ。
(自意識過剰やね)
そんな事よりも
今、私のやからって言うたよね?
という事は…
この女の子(センター分け、焦げ茶色のロングヘアー、メイクばっちり)と渋谷くんは付き合ってるって事やん。
「大丈夫、錦戸狙いやし。景子こそ取らん取ってや?あんた人の男でも平気で寝取るんやから」
「錦戸はタイプちゃうから」