第9章 好きなタイプ。
何も言わずに居たら
チャイムが鳴る。
ラッキー。
「…………あの、チャイム」
今「答えたら離すよ」
「………………」
気持ち悪い微笑み。
もう鳥肌が止まらへん。
それでも手を振り払えず逃げ出せない理由…
今「どうなんだ…?」
「………………」
今「……答えなかったら成績下げるぞ」
こうやって成績の事を持ち出して来るから。
ほんとこの人は人として…
最低やな、と思う。
今「どうなんだ?」
ギッ…と骨が痛くなる程握られる。
表情も怖くて…
やけど、何も言わない。
"友達"ってだけで
ネチネチ言うんやもん。
やから言わない。