第19章 【サボテンの花言葉】不二周助
日付が変わり迎えた誕生日当日。
今頃は周助、ホテルかな・・・?なんて思いながら写真の周助に話しかける。
私達、24歳になったよ?そっと呟いて空の星空を眺める。
~♪
またしてもナイスタイミングでなった携帯に、もしもし、周助____?そうドキドキしながら電話にでると、やぁ、元気?なんて彼はとぼけた挨拶をする。
なにそれ?そう可笑しくて2人でクスクス笑うと、それからお互いに祝いあう。
「『お誕生日おめでとう。』」
見上げた夜空の星が一つ流れた。
「やっとマネージャーのOKがでたよ。明日・・・いや、もう今日か、15時から記者会見するから、テレビ、見て欲しいんだ。」
ちゃんと釈明してくれるんでしょうねー?なんて言うと、さあ、どうだろうね?なんて周助が意地悪く答える。
浮気者め、そう言ってまた2人で笑った。
15時、緊急記者会見の生中継。
どれどれ?なんてコーヒーを飲みながらテレビをつける。
記者会見場のドアが開き、周助が入ってくると一斉にカメラのフラッシュが光り出す。
周助がキラキラ輝いて見えるのはフラッシュのせいかな・・・?
カッコイイ・・・思わずつぶやいて、はいはい、そう一緒に見ていた家族があきれて言った。
『本日はお忙しい中、僕の緊急記者会見にお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。
この度は僕の思わぬ熱愛報道によって、関係者の皆様やファンの皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしてしまい、大変申し訳ありませんでした。』
そんなお約束の前置きで始まった記者会見。
神妙な面もちで頭を下げた周助だったけど、顔を上げた途端、画面の向こうから優しく微笑む。
大好きな周助の笑顔、それは私に向けられた笑顔・・・
もちろん、ファンの子はみんなそう思っていると思うけど、なんて思って苦笑いをした。