第14章 【譲れない戦い】青学36 VS・・・?
「じゃぁ、シンデレラは英二ね。」
「へ・・・?シン・・・デレラ?」
「そう、シンデレラ。」
「・・・・・・・・・」
「えぇ!!!な、なんだよそれ!!??」
「だ~か~ら~、不二くんとシンデレラの役をかけて勝負したんでしょ?」
「なんだよそれ~、シンデレラなんて聞いてないよ!!学園祭のクラス演劇の主役って言ってたじゃん!」
「シンデレラの劇の主役っていったらシンデレラでしょ。」
「何の劇をするか最初に言えよ~~~~~!!」
「言おうと思ったら、勝手に勝負を始めたんじゃない。」
そう・・・時をさかのぼる事20分ほど前・・・
「英二、不二くん、ちょっとお願いがあるの。」
お昼休み、3-6の教室の窓際の席で話す菊丸と不二に学級委員の少女が話しかけた。
「なになに、どったの?」
「僕に出来る事なら協力するよ。」
彼女のお願いというのは、来月の学園祭のことだった。
菊丸と不二がテニス部の遠征で学校を休みだった昨日、クラス企画で演劇をすることに決まったらしいのだ。
そこで主役と準主役の2人を菊丸と不二にやってもらうことになったのだが、何せクラスの人気を2分する2人。
どちらがどちらの役をやるかでもめたのだ。
それで本人達で話し合って決めて欲しいと言うのだ。
楽しい事が大好きな菊丸と、協調性のある不二はもちろん彼女の頼みを快く承諾した。
「よ~し!!不二!勝負だ!!勝った方が主役だかんな!」
「え、英二、ちょっと待って・・・劇ってなにを・・・」
「なに?不二ぃ、この俺に勝つ自信ないの~?」
その言葉に笑顔だった不二が目を見開いた。
「・・・そこまで言われちゃ・・・黙ってられないな。それで、何で勝負するの?やっぱりテニス?」
「ジョ~ダン!不二にテニスで挑んだって勝てるわけないじゃん!コレコレ~!!」
菊丸が出したのはオセロだった。
「僕はチェスの方が得意だけど・・・別に構わないよ。」
「うんにゃ~、じゃ、はっじめるよ~ん♪」
そして、先程の熱戦が繰り広げられたのだ・・・