第30章 【140文字のSSのお題】②
「おっはよーん!」
突然包まれる衝撃と温もり・・・
周りの視線が恥ずかしく全力でそれを拒む。
「だーめだよん!あとちょっと・・・おっし!充電完了!」
走り去る背中を恨めしく眺めて、それから頬を緩ませる。
君に振り回される日常も私の最高の幸せ___
【#私君幸せを使って文章作れば性癖がわかる】菊丸英二
バランスを崩した私は、彼の腕の中にいて・・・
唇に残る感触に、胸が爆発しそうになる。
今のって、もしかして・・・?
だけど彼は普段の爽やかな笑顔で・・・
気のせいだよね、そう少し残念な気もして・・・
「助けてくれて、ありが・・・」
言いかけた私の唇を、彼の指が優しく塞ぐ。
お礼ならもう貰ったよ___?
【お礼はキスで】佐伯虎次郎
「・・・菊丸くん、居残り?」
「いんや、彼女待ち」
夕日の教室に二人きり・・・
溢れ出す愛しさと切なさ・・・
食べる?ポッキーの先を咥えた彼がジッと私を見つめる。
「また?怒られるよ?」
「バレなきゃ平気」
迷わず重なった唇・・・
ほろ苦いビターチョコの味・・・
バカね、私のものになんてならないのに___
【時間よ止まれ】菊丸英二