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【テニプリ】作品集/乙女気分

第23章 【Specialな2人】不二裕太




「そうよね、私はただのマネージャーだし、今日だって、仕方なく私と来たんだもんね!」
「・・・おい、小宮山?」

「なによ、仕方なく私を誘うくらいなら、市川さんを誘えばよかったじゃない、お似合いだよ?」
「小宮山、お前、何、言って・・・って、おい、何、泣いてんだよ!?」


なによ、バカ裕太!、気がつくと私の目からは大きな涙が零れ落ちていて、状況を全く読み込めていない裕太にプレゼントを投げつけていて、それから全速力で走り出していて・・・


途中、肩がぶつかった市川さんと目が合って、驚くその顔を思いっきり睨みつけた。



* * *



どのくらい走っただろう?
市川さんと笑顔で話す裕太の顔を忘れたくて・・・
ただのマネージャー、裕太のその言葉を忘れたくて・・・


とにかく夢中で走り続けた。


「おい、待てよ!、待てってば・・・おい、小宮山ッ!」


息が切れて苦しくて・・・それでも夢中で走り続けて・・・
そして、追いかけてきた裕太に腕をつかまれて、やっと立ち止まった。


「ハァ・・・お前、相変わらず足はえーな・・・」
「何しに来たのよっ!、離してよっ!」
「何って・・・お前が逃げるからだろ?、どうしたんだよ、いったい・・・」
「別に、何でもないわよ!」


もうほっといて!、そう言ってせっかく追いかけてきてくれた裕太の腕を振り払う。


私って、本当に可愛くない・・・
素直になれなくて、八つ当たりして・・・


本当に、こんな私より、市川さんの方が、ずっと裕太に似合ってる・・・

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