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【テニプリ】作品集/乙女気分

第23章 【Specialな2人】不二裕太




「あ、裕太くん!?、偶然だねー!」
「おー、珍しいな、市川とこんなところで会うなんてな。」


一世一代の告白を、肝心の裕太に話の腰を折られて、ヘナヘナと力が抜けてしまう。
そして顔をあげた私が見たものは、見知らぬ女の子と親しげに話す裕太・・・


見知らぬ・・・?、ううん、私、この人知ってる・・・
青学テニス部のマネージャーの市川さん・・・
私たちと同じ2年生の・・・


でも・・・どうして?
どうして裕太、市川さんとそんなに親しそうなの?


他校のマネージャーなんて、大会で見かけた程度でしょ?


「そういえば、最近、自宅に帰ってないでしょ?、不二先輩、いつも心配してるよー?」
「いいんだよ、兄貴のことは・・・、それより、お前、元気そうだな?」
「うん、元気だよ~!、ところで・・・裕太くん、デート?」


デート?、その彼女からの質問に、思わず身体が硬直する。
デートでは・・・ない。


でも・・・私は・・・私にとっては・・・


「な、何、言ってんだよ!、んな訳ねーだろ!、コイツはそんなんじゃなくて・・・ただのマネージャーなんだよっ!」


その瞬間、目の前が真っ暗になった。


ただのマネージャー・・・そんなことわかってる・・・
わかっているけど・・・


そんなに力いっぱい否定することないじゃない・・・


裕太、私以外の女の子にも普通に話しかけるんじゃない。
私は特別だなんて、全然そんなことないじゃない。
自分で勝手に勘違いして、その気になって告白なんてしようとして・・・


私・・・本当・・・バカみたい・・・


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