第11章 夢のようで。
どんな関係って…
渋谷さんはとんでもない誤解をしてる。
今すぐ解かなきゃ。
信ちゃんが彼氏だなんて
可哀想過ぎるよ、私が。
(みっちゃんに申し訳ないけども)
「し、信ちゃんは…」
「うん」
「…………お兄ちゃんです」
目を見つめて答える。
信じて貰えるか凄く不安。
というか、ちゃんと説明しなきゃ。
でなければ、ずっと疑いの目を向けられたままだ。
「お兄さん…?」
「はい、苗字違いますけど正真正銘血の繋がった兄妹です。何だったら今から電話しましょうか?信ちゃんに」
渋谷さんから離れる。
スマホの充電する為に部屋へ上がろうとした私を「ちょ…ちょっと待とうや」と腕を掴んで止めた。