第8章 好きなように。
スマホを取り返そうと
手を伸ばすも
奪い返す事は出来ずに
信ちゃんの声が消えた。
そして、私のスマホは
渋谷さんのコートのポケットへ…
「ちょっ…返して下さいよ!こんなの困ります!」
「部屋、入られへんのやろ?」
「そうですけど…」
「せやったら、俺んとこ来てせぇへん?」
「…………へ?」
「土曜日の続き、」
「っ…」
動揺する私の手が渋谷さんに捕まり
体を思いっ切り引き寄せられる。
顔と顔がギリギリまで近付いて…
「今夜だけでかまへんから、ちゃんを俺の好きなようにさせてや」