第7章 どこまでも主役になれない。
『なぁ、暗くしていー?』
またもや歌ってる最中に
誰の答えも待たず立ち上がって
部屋の照明を落としに行く錦戸さん。
そんな錦戸さんに
横山さんが何かを言ってて…
『暗い方が雰囲気出るやんか、色々と。なぁ?ちゃん』
私を見て意味ありげに笑う。
雰囲気って何が?
ますます錦戸さんが分からない。
「もぉー、ちゃんが困ってるやんっ」
なんて言いながら
今度は大倉さんが
隣へ座って来た。
フワッと香水か何かの匂いが…
苦手ではないけども
やっぱり渋谷さんの匂いが良いな。