第7章 どこまでも主役になれない。
楽しくない、と思われたって
好きになっちゃったんだもん。
数時間前に手を繋いだ事も
電話した時の会話も
全部、渋谷さんの気紛れ。
楽しくなければ離れてく人。
そんな人には感じないのに…
渋谷さんへ視線を送れば
交わるどころか見向きもされず
大倉さんと談笑して笑ってた。
「…………………」
気紛れか…
気紛れであんなにドキドキさせられた私は
ただのバカなんだろうね。
「トップバッター、丸山行っきまーす!」
と、丸山さんが先陣を切って
立ったのと同時に流れて来た曲。
まさかのマジンガーZ。
しかも、映像付き。