第7章 どこまでも主役になれない。
外は寒いけど
気にせず着信に出る。
『お前、どこ居んねん』
「………まずは、もしもしでしょ」
『家居らんやん、どこ居んねん』
「会話しようよ、信ちゃん」
『えぇから、どこや』
今朝、来るなと言ったのに
何故に家に来てるんだ、このお兄様は。
日本語通じなくなったのか。
「ご飯食べに外出てるの。どこかは分かんない。連れて来て貰ってるから」
『は?誰にや?』
「………ふふっ、殿方」
『ほぉー…マジやったんかいな』
「うん。しかもねぇ、6人!しかもねぇ、イケメン!いいでしょー?」
『ほな、ちゃんと送って貰えよ?夜道は危険やからな』
と、通話が一方的に切られた。