第7章 どこまでも主役になれない。
渋谷さんが先に座ったのを見て
その隣へ座る。
私の向かいには…
「えっ、あっ、ちょっと待って!ちょっと待って!」
「何やねん、どっくん」
「何やねんちゃうやん。初対面でいきなり真正面とかえぇん?大丈夫なん?」
と、横山さんの方を向き
心配そうに問いかけてる髪が黒い人。
その問いかけへ「大丈夫大丈夫」と面倒臭そうにしてる横山さん。
「全然大丈夫ちゃうって!俺、人見知りなん知ってるやろ?」
「知ってる。せやけど、呼べ呼べうるさかったんはどっくんやん」
「そうやけどさぁ…でも、ほら、いきなりって…」
「そんな駄々捏ねんねやったら、呼べ言わんかったら良かったんやんか」
大倉さんの言葉に
しゅん…となったりょーちゃんさん。