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今 夜 か ら は 。

第1章 秋の終わりは始まりの合図。


 「さっきぶりですねぇ」



ニコッと笑い
スーツのポケットに
スマホを入れ
私の左側へと立つ彼。

とりあえず微笑み返して
そのまま目線を
まだ下がる数字へ向けた。

表示されてる数字が2から1に変わり
ドアが開くと
彼が先に中へ入って
階ボタンのある位置へと立つ。

続いて、私も中へ入り
奥の壁に背をつけて立った。










 「何階ですか?」



顔だけ私に向けてる彼
答えるのを一瞬だけ躊躇う。

偶然ですね、と
言われそうだったから。
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