第6章 用意された舞台。
「パスします。今週は自炊デーなので」
『そんな珍しい事すんなや』
「珍しくないですー。結構作ってますー。信ちゃんが知らないだけですー」
『さよか。なら、家に行…』
「来なくて良いから。みっちゃんと過ごして」
『1人飯なくせに?』
「もう私も23ですよ、お兄様。手料理食べてくれる殿方の1人や2人居ますから」
思いっきり嘘だけどね。
信ちゃんのシスコンぶりには
ほんとお手上げ状態。
土日なんて
カップルの憩いの時間なのに
土曜の夜は必ず食事に誘われる。
アマトリチャーナ
食べさせられるの。
しかも、2人っきり。