第5章 返事の続きは夢の後で。
「………よっ、と…」
12月入った途端
朝晩関係無く冷え込み出した。
ついこないだまで秋やったんに…
歳取れば1年1年が
早い言うけど
ほんまその通り。
もう冬やな、この寒さ。
顔や体は寒いけど…
背中は温かい。
誰かをおんぶするとか
何年ぶりやろ。
まさかこの歳でするとは
思って無かったけどな。
「ん…」
後ろから聞こえる小さな寝息。
なんでおんぶしてるかと言うと…
電車の中では何もせず
降りる駅に着くちょっと前に起こしたら
起きてはくれたけど、意識は半分夢の中。
改札出るまでは頑張ってくれた。
後はタクシー任せにしようかと思ったら…