第5章 返事の続きは夢の後で。
《おー、任せとけ》
断ればいいものを
引き受けてしまい
その日に後悔したのは
言うまでもなくて。
「渋谷さーん、帰って来て下さーい」
彼女の少し高めの
可愛いらしい声で我に返る。
俺の顔を覗き込んで
手のひらを振って笑う姿に
つい口元が綻んだ。
「ごめん、ちょっと違うとこ行き過ぎてた」
「ふふ、おかえりなさいませっ」
「ただいま、」
お互いに微笑み合う。
何やろな。
この子と居ったら
心が温かくなってく。
もっと一緒に居りたい…
そう思うのは
ちゃんへ
好意を持ってもうとるからで…
これはちゃんと言わなあかんよな。
協力は出来んくなった、と。