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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】

第7章 何て自分は、さもしい存在なのだろう・・・









シトシトと雨が降る音に重たい瞼を上げると、
そこは見知らぬ部屋の見知らぬベッドの上だった。

そっと室内の気配を探ったが、
この部屋にはナナシだけしかいないようで、
エルヴィンはどこかへ行ったらしい。

逃げるには好都合だと思い、起き上がろうとしたが
散々嬲られた身体は全く言う事を聞かず、
ナナシはまたベッドに沈む羽目になった。





―――――エルヴィンに・・・抱かれてしまった・・・・。





最も恐れていた事態が起きてしまい、
ナナシはグスリと鼻を啜る。

怪我とメンテナンス不足で抵抗も出来なかった。

もう絶対ソロモンの家系の者とは懇意にしないようにと
心掛けていたのに、自分の不注意から見つかって
拘束され抱かれてしまった。


自分は何て愚か者なのだろう・・・。

・・・愚かにもエルヴィンに抱かれて喜んだ自分が存在してしまった事を
否定出来ない。





何て浅ましい存在だろうか・・・。






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