過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第33章 ナナシの想い
ナナシは釈然としない表情をしたが、
エルヴィンがそう言うならと黙って彼に従う。
大人しく肩を抱かれて歩くナナシにエルヴィンは
少し我儘を言ってみた。
「そう言えば、君は女性にもなれたね?出来れば、
そちらの方も抱きたいんだが・・・・」
そう言うとナナシはあからさまにシュンと沈んだ表情をして
俯いてしまった。
「そう・・・だな。お主は元々男色では無いのだから
女の身体であった方が良いよな。不安定で途中で
男になってしまうかもしれないが、それで良ければ・・・」
「あ・・・いやっ!男の君が嫌な訳じゃない!!」
ナナシを傷つけてしまった事に気づいたエルヴィンは慌てて訂正する。
「どちらにもなれるなら両方堪能したいという俺の我儘なんだ。
俺は君なら男でも女でも欲情する。だから、
無理はしないで良いんだナナシ。君の負担になりたくはない」
それを聞いたナナシが顔を赤くしながら首を横に振り
「お主が望むのなら両方でしよう」
と言ってきたので、始める前からエルヴィンの息子は膨れ上がった。