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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】

第25章 酒盛り










「おい・・・この重箱の中の料理についての質問は
一切受け付けないぞ。他言無用、持ち出し禁止、
それが守れるなら食わしてやる」

「えー?何それ?そう言われると余計興味が・・・」

「・・・ハンジ。ナナシがそう言うのだから、従いなさい」


床から起き上がったエルヴィンが仲裁に入り、
ハンジも渋々といった様子で引き下がる。

エルヴィンはその場で伸びをして、ゴキゴキと首を鳴らすと
当たり前のようにナナシの隣に椅子を持ってきて席についた。


あれだけボコられても尚、その隣にいようとする執念は凄まじい。


ナナシも特に文句を言わなかったので、リヴァイ達も何も言わなかった。



気を取り直してナナシが三段ある重箱の蓋を順々に開けていくと、
エルヴィン達四人から感嘆の声が上がった。


「ふむ、変わった料理だな・・・」

「この具って何だろう?」

「おい、待て。何か得体の知れないもんが混じってるぞ」

「ん?この赤い・・・長細いものか?まるでとかげの尻尾のような・・・」


ミケ、ハンジ、リヴァイ、エルヴィンが各々感想を漏らしたが、
ナナシは一切無視を決め込み、小皿と箸を渡したが、
そこでもハタと気付く。

小皿はともかく、この世界で箸なんぞ普及していないのだ。

案の定、箸を渡された四人は二本の棒をどう使うのかと
怪訝な顔をしている。


ナナシは箸の使い方だけでも教えようと口を開いた。





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