過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第20章 エルドの恋愛相談室
そこでエルドははたと気づく。
では団長はどうなる?
団長はずっと昔からナナシさんを愛していると語っていた。
それを兵長が横取りするような真似をして大丈夫なのだろうか?
なまじエルヴィンの想いを知っているだけに、
エルドは複雑な心境になる。
本人達同士の問題なので、自分がどうこう言える立場ではないが、
このままでは相当ヤバイ修羅場になるのではないかという不安が
膨れ上がった。
「・・・俺に出来るのは、どちらの味方もしないことか」
一度だけ倉庫を振り返ったエルドは
「誰も傷つきませんように」と願って、その場を後にした。