過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第20章 エルドの恋愛相談室
オルオはまずダメだ。
あんな顔して19歳の童貞だから、
ひと睨みで団長に潰されるだろう。
ではグンタはどうだ?・・・いや、ダメだ。
堅物過ぎて、恋人の振りなんて出来るはずがない。
かと言って恋人がいる自分もダメだ。
あとは幹部だが・・・団長と仲の良いメンバーはどこから
『恋人の振り』という情報が漏れるかわかったものではないので、
少しキツイかもしれない。
しかしっ!・・・と、エルドはナナシに強い眼差しを向けて、
とある人物を(勝手に)推薦した。
「ナナシさん、兵長にお願いしてみるってのはどうですか?
兵長なら口は堅いし優しいし、事情を話せばきっと協力してくれるはず
・・・って、何でそんな顔するんですか?」
リヴァイの名を出した途端、ナナシは明らかに
戸惑いを全面に押し出した顔をした。
「・・・いや、確かにリヴァイに頼めば協力してくれそうだが
・・・・その分要求される対価が恐ろしい」
「兵長は恐ろしい対価を要求するような人ではないですよ。
どうして、そう言い切れるんですか?」
「最近、リヴァイの態度がおかしい」
「・・・・どうおかしいんですか?」
「キスしたり・・・・突っ込まれたくなければフェラしろと
言ってきたり?」
がふっ!と血を吐きそうな勢いでエルドは地面に突っ伏した。