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過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】

第19章 八割まで戻せ









ナナシの首根っこを掴んだのは簀巻きにされていたはずのエルヴィンで、
迫力ある笑顔でナナシを見据えていた。

しかも口許は笑っている癖に、目だけはち~っとも笑っていないのが、
とても恐い。


「いつの間に縄抜けを・・・」

「はっはっはっ、私を甘く見てもらっては困るね。
・・・さて、私のナナシを汚してくれた奴らにお仕置きを
くれてやるか」


ラスボス級のどす黒いオーラを出しながら、
リヴァイとミケに向き直ったエルヴィンはボキボキと
拳を鳴らし始めた。

直感で「あ、まずい」と思った二人は力技で縄を解くと、
部屋から戦略的撤退を実行し、走り去っていった。

単純な力比べでエルヴィンに負ける気はしないが、
どんなえげつない事も平然とやってのける男である。

ここは大人しく逃げるが勝ちだと判断し、
被害を最小限に抑えることにしたのだった。






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