過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第19章 八割まで戻せ
「ははっ、やべぇなありゃ・・・・」
ナナシに口淫によって抜いてもらったリヴァイの開口一番の感想が
これだった。
エルヴィンとミケはそんなリヴァイを睨みつけたが、
彼は悪怯れもせずフンと鼻で笑う。
ナナシは今、ミケの血を吸うのに失礼なのでエチケットとして
口を洗いに行っていた。
残された三人の男共は険呑な空気のまま、
ポツリポツリと会話を続ける。
「ナナシのあの舌技はどこで習ったんだってくらいヤバかったな・・・・」
「黙れリヴァイ」
「あぁ?いつの間に猿轡が取れたんだ?エルヴィン」
「俺のナナシにあんな事をさせた罪は重いぞ。
当分面倒な書類をおまえに回してやるから覚悟しておけ」
「公私混同もいい加減にしやがれ。大体、いつ
『おまえのナナシ』になった。一回ヤった事があるからって
調子に乗んな」
「おまえこそ、一回口でイカせてもらっただけで偉そうにするな」
ギリギリと歯軋りしながら言い合う二人にミケが爆弾を投下した。