過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第18章 寄付してくれた婦人
「おい、てめぇら・・・何回言や気が済むんだ?
兵舎を壊すんじゃねぇと言っておいただろうが・・・」
エルヴィンとナナシは応接室の中央で物凄い形相をしたリヴァイに
正座させられながら、説教を食らっていた。
「ふふふふ・・・ナナシのキス・・・・ふふふふふ・・・・・」
若干一名どこかの世界にトリップしたまま帰ってこないが、
リヴァイは説教を止めなかった。
エルヴィンが違う世界へ行ってしまう原因は大体ナナシにあるので、
こちらを重点的に説教する必要があると判断した為である。
訓練が終わって兵舎に帰ろうとしたリヴァイ達の前に
突然エルヴィンが窓をぶち破って飛んできた。
兵士達は団長であるエルヴィンが飛んできた事に驚き
「敵襲か!?」と騒ぎそうになったが、
応接室に巴投げの姿勢のままでいるナナシを発見したので、
何が起きたのかすぐに悟ったリヴァイが部下達を落ち着かせ、
事無きを得た。
取り敢えず騒ぎを聞きつけたミケと共に、
エルヴィンを引き摺って応接室まで行くと、
ナナシが何食わぬ顔で出て行こうとしていたので、
そちらも首根っこを引っ掴んで押し留め、今に至る。