過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第3章 不運な男
「師団長・・・ナナシさんに何の御用でしょうか?」
変わった髪の結い方ををしている金髪の男が、
低い声で威圧的に聞いてきたので、ナイルはポカンとする。
次に口を開いたのは四人の中の紅一点の女だった。
「申し訳ありませんが、師団長にお話する事はありません。
お引取りを・・・・・いえ、団長と会ってください」
「えっ!?いや、待て!俺はエルヴィンに用があるんじゃなくて、
ナナシって奴に・・・っ!」
ナイルは慌てて後退ったが、いつの間にか四人に取り囲まれ、
黒髪の短髪男とリヴァイと似たような服を着た男に怖い顔で
「ご同行願います」と言われ、団長室まで強制的に
連行される羽目になった。