過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第17章 囚われてしまった
ナナシは慌ててエルヴィンを引き剥がして距離を取るように後退った。
エルヴィンが明らかに傷ついた表情をしていたので、
ナナシの胸も痛くなる。
「ナナシ・・・そんなに私の事が嫌いか?」
「・・・・・・・・・」
「・・・そうか、わかった」
無言を肯定とみなして頷くと、
エルヴィンは窓枠に体重を掛けるように座った。
そしてナナシを見据え
「君にそこまで忌み嫌われるなら死んでしまおうか」
そう言いながらエルヴィンは背中から地面へと落ちていった。