過去と、今と、未来の狭間で【進撃の巨人 エルヴィン 後編】
第14章 筋肉ゴリラ共・・・
「医務室までミケを運んだ後、ナナシがまた寝込んじゃったんだけど、
どうしてくれるの?ミケ・・・」
淡々と話すナナバの静かな怒りが酷く恐ろしい。
寝込んでしまったという言葉に反応したのはエルヴィンで、
牢屋の中で騒ぎ始めた。
「寝込んだだとっ!?それはミケによる性的暴力のせいでかっ!?
大変だ!慰めなければ・・・っ!!」
「おい、今はミケと話してんだ、エルヴィン!
筋肉ゴリラ一号はちょっと黙ってろ!!」
「筋肉ゴリラとは何だっ!?仮にも私は団長だぞ、リヴァイ!」
「黙ってろ!!筋肉ゴリラ団長様よぉぉぉっ!!」
騒ぐエルヴィンに気が立っていたリヴァイも乗って更に騒がしくなり、
ナナバは空いていた牢屋にリヴァイを押し込み鍵を掛けた。
「・・・黙っててくれないかな?今大事な話してるんだけど。
筋肉ゴリラでも強姦ゴリラでも何でも良いからさぁ~」
低い威圧感のあるナナバの声に地下牢はシーンと静まり返った。
ハンジでさえ口を噤んで、顔色を真っ青にしている。