第4章 04.試用期間終了
私がマネージャーになってから、一週間経った。
つまり、今日が試用期間最終日。
私は、部活とかそういうのに詳しい、なつ兄とすば兄にたくさん相談し、自分の決意をまとめた。
そのことは昨日の夜、みんなには伝えたので、あとは部活のみんなに伝えるだけだ。
そして今は、部活が終わって、みんなが着替えてるところだ。
『あ、あの…』
私の言葉でみんなが私の方を向く。
私が何を言いだそうとしているのか、みんなは分かっているようだった。
理恵も真剣に私の話を聞いてくれている。
『今日がマネージャーの試用期間最終日ってことはみんな知ってると思うんだけど…』
『…私、正直まだ、ちゃんとみんなをサポート出来るか、分からない…』
『でも、この1週間、すごく…すごく楽しかった。』
『やり甲斐もあるし、みんないい人だし…』
私は一人一人、みんなの顔を見渡す。
跡部、忍足、宍戸、向日、ジローちゃん、長太郎、日吉、樺地、そして理恵…。
みんなの視線を感じて、私はそのあとの言葉を続けた。
『私…このまま、マネージャーを続けたい』
理「〜〜っ!よかったぁ!!凌香がそう言ってくれて!」
私がそう言い終えると、理恵にタックルする様に抱きついてきた。
『り、理恵…』
跡「離れてやれ、理恵。」
日「死にそうになってますよ」
理「あ、ご…ごめん…」
意外と強い力の理恵の腕から離れ、私は再びみんなを見上げる。
忍「じゃ、決まりやな」
宍「お前みたいに熱心にサポートしてくれるヤツ、他にいねぇしな」
理「え、あれ?私は?」
向「お前たまにサボんじゃん」
理「え、えへ☆」
跡「えへ、じゃねぇよ。でも…この1週間は真面目にやってたな。」
芥「俺もちゃんと部活来たよー!」
鳳「まぁ、何度か寝てましたけどね」
芥「ちょ…っ、そういうこと言うなよー」
そんなみんなのやり取りを見て、思わず笑ってしまった。
跡「樺地」
樺「ウス」
跡部の一言で樺地が大きい丸い紐の付いたものを私の目の前で上げた。
『…?』
樺「紐を…引いて、ください…」
『紐って、これ…?』
頷く樺地を確認して、私は言われた通り、紐を引いた。
すると…
ーーパーン!
ーーパパーン!
『!?』
「「「「ようこそ、男子テニス部へ!」」」」