第7章 【バレンタイン編】
「玲音、お帰り、早かったね・・・」
「うん、あのね、おかーさんがあんまり遅いから、勝手に帰って来ちゃった!」
「ええー!!??、ダメじゃない!、お母さん、心配しちゃうでしょ!?」
玲音、まーたそれやったのか・・・、そう大掃除の時のことを思い出しながら、そーっと薄目を開けて見てみると、慌てて携帯を取り出して、かーちゃんに通話をかける璃音と、うつ伏せで寝転ぶオレの方をジッとみる玲音・・・
やべ!、慌ててまた目を閉じて、寝たフリをする。
「・・・えーじ、寝ちゃったの?」
「あー・・・、うん、そう・・・みたい?」
「りおんを放ったらかしにして寝るなんて酷い男だな!、よ~し、おれがずっと一緒に居てあげるから安心してね、りおん!」
「・・・あはは・・・うん、ありがとう・・・玲音・・・」
寝てなんかないけどね、起き上がる気力なんてありません。
もう一度こっそり見てみると、璃音に抱っこされてご満悦な玲音の笑顔が目に入り、心の中でまた苦笑いをする。
ははは・・・はは・・・
はぁ~・・・
残念無念、また来週・・・?